コンセプト

健康寿命1年長く
介護などを必要とせず、自立して日常生活を送れる「健康寿命」を、2020年までに、今より1年以上伸ばすことを掲げ、このため40~74歳を対象とした特定検診(メタボ検診)の受診率を80%に引き上げることを打ち出しています。国民の「健康度」を高めることで、日本が医療福祉先進国として世界をリードすることを目指します。
健康長寿が家族や国の負担軽減に
平均寿命が男女ともに80歳を上回っている日本は、世界でも屈指の長寿大国といえます。しかし、いわゆる「寝たきり」など、生活に不自由をきたすような状態で長い時間を過ごした末に、最期を迎えられる方が大変多いのが現状です。これは、ご本人やその生活を支える人々にとって望ましくないのはもちろんのこと、国や自治体の財政にも大きな負担となってしまいます。そのため「健康長寿と平均寿命の差をいかに縮めるか」が課題とされているわけです。
運動器の障害、脳血管疾患、認知症などで寝たきりにも
介護や支援が必要となる原因は、骨や関節といった運動器の障害のほか、認知症や加齢による衰弱等、様々です。
平均寿命世界一位でも日本は、寝たきり年数ワースト1位!
平均寿命と健康寿命
日本は世界の中でも『平均寿命』が最高水準といわれていますが、一方で『健康寿命』との差が広がりつつあります。『健康寿命』とは、心身ともに自立して健康に生活できる期間のことです。『平均寿命』と『健康寿命』の差が『不健康な期間』であり、寝たきりや介護が必要な状態で生活する期間です。どうせ生きるなら、健康で元気に楽しく長生きしたい!と、高齢者自身の意識も大きく変化しています。
厚生労働省によると、2013年の健康寿命の平均は男性が71.19歳、女性が74.21歳。『平均寿命』と比較してみると男性は約9年、女性は約12年も寝たきりや介護に頼って生活している『不健康な期間』があるのです。
- 性別
- 女性
- 男性
- 平均寿命
- 86.61歳
- 80.21歳
- 健康寿命
- 74.21歳
- 71.19歳
- 不健康な期間
- 12.4年
- 9.02年


健康寿命とは、心身ともに自立し、健康的に生活できる期間。 『平均寿命』と『健康寿命』の差を、いかに短くするかが現在の日本における重大な課題となっています。
2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命を提唱して以来、寿命を伸ばすだけでなく、いかに健康に生活できる期間を伸ばすかに関心が高まっています。
『高齢者の生きがい』は、健康状態に比例します
内閣府の『高齢者の地域社会への参加に関する意識調査』によりますと、8割以上の高齢者が生きがい(喜びや楽しみ)を感じていると回答しています。性別ではさほど違いはありませんが、年齢が高くなるほど生きがいを感じている人の割合は低くなっています。また、健康状態が良い状態であるほど生きがいを感じている人の割合が高く、なんと9割強となっているのです。つまり、健康であることは生きがいと深くかかわっていることがわかります。幸せな老後を送るために、まずは健康であること。『健康寿命』を1日でも延ばすことが重要な課題となります。
2020年には高齢化率が約30%
高齢者数は2040年まで増え続け、2020年には高齢化率が30%近くに達する見込みです。政府は2020年までに、『健康寿命』を1歳以上延ばすことを目標に掲げています。『健康寿命』が延びると、生活の質の向上だけではなく医療や介護の費用の削減にもつながります。快適で幸せな老後を送るために、普段から、バランスの良い食事や適度な運動、サプリメントで足りない栄養を補う、地域のコミュニティへの参加など、ストレスにならない程度の毎日のちょっとした努力が必要となります。日本は長寿ではありますが、人生の最後のおよそ10年もの期間、男女ともに介護が必要になっています。介護が必要なケースには、さまざまな要因がありますが、認知症はそのトップ3に入る要因のひとつです。日本人に認知症が多いのも、平均寿命と健康寿命の差に影響しているのかもしれません。
平均寿命と健康寿命の差が長い事による弊害
- 健康で生きがいのある実質生活期間が短い
- 医療費や介護費などの負担が大きくなる
- 家族に迷惑や負担が大きくなる
高齢者が掛かりやすい病気
- 高血圧
- 認知症
- てんかん
- 老人性うつ病
- パーキンソン病
- リウマチ
- 変形性関節症(変形性膝関節症・変形性股関節症)
- 骨粗しょう症
- 肺炎
- 脳梗塞
- 狭心症・心筋梗塞
- 糖尿病
- がん(悪性腫瘍)
- 白内障
- 喘息(ぜんそく)
- 熱中症
- 不眠症
- 疥癬・白癬
- 逆流性食道炎
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- 風邪(かぜ)
- ノロウイルス
- 花粉症
- 帯状疱疹
- やけど・熱傷